加工品受注の対応強化
取引先間でマッチング
【福岡】非鉄製品流通大手の丸久(本社=福岡県志免町、松下健三社長)は加工品の受注の門戸を広げている。これまではアルミや銅など製品営業中心だったが、加工品の受注依頼が増えていることもあり、加工設備を持つ取引先を中心にマッチングを行い、販売先や加工先とウインウインの関係を構築する。製品と加工品をセットで受注することで、付加価値の向上を図る。
同社は非鉄製品問屋としてアルミ圧延品や銅製品を中心に常時約2,500トンを在庫している。このほかステンレスや普通鋼などを取り扱う。
14年春に現在地に移転後、営業を強化。これまで加工品の依頼は及び腰だったが、方針を転換し、顧客満足度向上のため、加工依頼を受けるようにした。
自社での加工については、これまで通り行わない方針。繁忙な素材販売先から加工依頼があれば、同社のネットワークを活用して加工業者を選び、マッチングさせる。加工依頼から素材販売、加工品の納期までの営業リードタイムをこれまで以上に短縮させる。これにより付加価値を向上させ、さらなる受注獲得につなげる考え。
同社はこうした方針を示すため、同社ホームページ上で、銅帯加工の動画を公開。あらゆる加工を受け付ける意思を示している。
産業新聞 2015年10月6日掲載記事