非鉄流通の丸久 意匠性アルミ板材拡販
ビル内装など採用狙う
九州地区非鉄流通大手の丸久(本社・福岡県粕屋郡、社長・松下健三氏)は意匠性アルミ板材「ALaDep(Aluminum Art Design plate’ アラデップ)」=写真=の販売を開始した。
特殊加工を加えたデザイン性アルミ薄板をオフィスビル内装材などへの採用を目指す。
アラデップは丸久が展開する独自ブランドの意匠性アルミパネル。アルミ薄板に、ステンレスなどでは加工が難しい凹凸や迷彩柄を施す。デザインは現在6種でカラーバリエーションや板厚の組み合わせによりユーザーの選択肢は数十種程度となる。加工は基本的に自社で手掛ける。
同社が採用を目指す建築市場は、オフィスビルの天井や壁材などで、スチールに比べて軽量なアルミが採用され、そうしたマーケットには意匠性パネルが多く活用されている。
「関東地区では2020年に開催される東京オリンピックに向けて、今後オフィスビル建設も増加傾向となるだろう。まずはそうした案件に対して、アラデップを採用してもらえるように営業していく」(小南善治営業次長)としている。
また建築市場への展開を進める一方で、「建築向け以外にも意匠性が求められる製品への拡販を目指していく」(同)と、需要分野を絞らず幅広く営業活動していく構え。すでに「自動車部品関連ユーザーからの興味の声も上がっている」(同)と話している。
丸久は1951年に創業した九州を代表する非鉄金属流通。UACJ指定問屋でアルミ圧延品をはじめとしてステンレス、伸銅品、特殊金属製品の在庫販売や各種加工を手掛けている。
鉄鋼新聞 2015年4月15日掲載記事